横浜市青葉区鴨志田町に佇む一軒家に工房を構える森ノファクトリー。その作り手は、地域の子育て世代の女性たちです。彼女たちのものづくりに込める想いと、その横顔を紹介します。
工房スタッフから“むぎちゃん”の愛称で親しまれている岡田さん。
森ノファクリトーのディレクターを務める齋藤由美子さんからスカウトされたのがきっかけで、「やってみようかな」と軽い気持ちで工房に来たら、あっという間にレギュラーメンバーに。森ノオトメンバーの中では、むぎちゃんと言えば、丁寧な暮らしの達人として知られているのですが、彼女のものづくりにもその人柄がよく表れています。
結婚前まではジュエリーのデザインのお仕事をしていたというむぎちゃん。「細かい作業が好きなんですよね」と話しながら、商品に使うボタンを選別している所作を見ていると、なんだかボタンまでジュエリーのように見えてくるから不思議。
4歳の息子さんを青葉区内の青空保育に通わせながら、自分が保育の当番ではない日に、息子さんを預けている2〜3時間ほどを工房で、また自宅に持ち帰って息子さんが寝た後などに製作しています。工房に来る日は、「ホント宝探しみたいで」と、溢れんばかりのたくさんの寄付布の中から、これだ!と思う布を探しだすのが楽しいのだとか。
「好きなことで、しかもすきま時間に働けるっていうのがとてもありがたくて」と、子育ての時間を大切にしながらも、地域で働ける森ノファクトリーでのお仕事の魅力を語ってくれました。
そんなむぎちゃんが、現在大忙しで製作中なのが、AppliQuéと青葉台のチョコレート工房SOCORAとのコラボしたマルチ包み。限定50セットの包みをほぼ一人で仕上げています。パキッとした柄を軸に、周囲を優しい色やビビットカラーで彩りを添えるその布合わせにセンスが光ります。次第に出来上がっていく完成品に、スタッフからも「かわいすぎて選べない……!」とため息が。
むぎちゃんのセンスが詰まった1点もののマルチ包み。ジュエリーのようなチョコレートに華を添え、買い手によって使い方のストーリーが広がっていくのか楽しみですね。